503人が本棚に入れています
本棚に追加
ユイがすでに立ち上がって私を渋い顔で見ている
「チロ!早く行くよ」
「待って!
あっ!携帯!
携帯忘れた!財布わぁ…持ったっけ?」
「ったく」
長年付き合っている友達にさえも呆れさせる私
安藤千尋
みんなにはチロとかチーとか言われてる
自分でもたまにそう呼ぶ
もう行くのかと思いきやバックを開けたついでに中から急いで鏡を取り出して最終チェックをする私
エクステを外したせいで髪型が決まらない
(まっ、いっか)
「も~!早くぅ」
バンッバンッ
ユイは持っていたバックを床に置くように叩いてる
「はいはい、今行きますっ」
そう言って玄関に行くと、呆れたように微笑んでるマキがいた
「まったく…よし、行くぞー」
今日は久しぶりに仲良し3人組でデート
親友のマキと2つ下の幼なじみのユイの車で夜の海へドライブにでかける事になった
ユイは長いストレートの髪に命をかけていて
男なみに喧嘩っ早い性格だけど、いつも爪や髪を綺麗にしていて女の子らしい
ユイとは小学校からの付き合いで家族みたいな存在
年は2つ下、私が隣町に引っ越してからも遊んでいて、私の周りの友達(マキとか)とも自然と仲良くなった
.
最初のコメントを投稿しよう!