僕が知った君の秘密

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「俺は大丈夫だからそんな顔をするんじゃない」  雅樹はいつもの先輩顔で涼平の肩をポンポンと叩いて並んで歩き出した。 「先輩、今週の土曜日に一緒にどこか行きませんか?山下先輩や妹さんと会う前にストレスを発散しないと先輩の方が参っちゃいますよ」  愛奈と義父の関係までは知らない涼平が雅樹を元気付けようと誘っているのが分かる。  本当はそんな気分ではないが涼平の言う通り、嫌な事ばかりが続いていてどうにかなりそうなのは確かなのだし、愛奈や義父と話し合う前に気持ちを変えるのは必要な事かもしれない。
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