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そう言いながら涼平は鶏の竜田揚げに手を伸ばす。
竜田揚げはこれで三つ目だ。
サクサクとしていて下味もちゃんとついている。
まるでプロと遜色のないその味に涼平は舌鼓を打った。
「当たり前だ。俺が作ったものが不味いわけないだろう?」
得意げな表情。
一体どこからその自信が出てくるのかとは思うが、実際に美味しいのだから文句のつけようがない。
二人で囲む楽しい食卓。
涼平は雅樹と向かい合って食べる事が出来るこの幸せな食卓が、あとわずかだと思うと寂しさが込み上げてきた。
「先輩、また御飯作りに来てくれますか?」
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