君と過ごす一夜

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手を加えたわけでもないのに茶色い髪も。 整っているのに冷たさを感じさせない優しい顔も。 穏やかなその性格も全部、愛していたのに。  雅樹の気持ちも知らずに披露宴は滞りなく進行していく。  幸せ一杯の新郎と新婦は金屏風の前で微笑み合い、時には顔を見合わせて互いの気持ちを確認するような仕草さえ見せる。  雅樹は幸せそうな二人を見るのが辛かった。
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