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妹と両天秤に掛けられ結局、自分はお払い箱となったわけだ。
考えてみれば当たり前な結果かもしれない。
雅樹は、どんなに体を重ねて好きだと言って付き合っていても未来もなく、「好き」しかない相手だ。
妹の方を選べばちゃんと未来もあるし、温かい家庭を築く事が出来る。
雅樹は自嘲の笑みを洩らした。
甘い囁きに有頂天になり峰晴を信用しきってしまった自分は何て愚かだったのか。
不意に目頭に熱いものが、こみ上げてくるのを感じた。
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