月曜の夜 (佐川京子&松山由香里)

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   入り口でどこに座ろうか考えていると 突然カウンターの端から  「京子遅ーい こっちこっち」  と聞きなれた声が聞こえてきた  「由香里ー もう来てたんだ!  珍しいね いつも遅れてくるのに」  声をかけてきたのは友達の  松山由香里29歳  某商社のOLである  「なんか酷くなーい その言い方」  「ハハハ ごめんごめん」  そういいながら由香里の隣に座わった  「私は何呑もうかなー 由香里は何呑んでるの?」  「私はもちろん! マルガリータよ」  「あーいつものね」  「何よー 私はマルガリータのように 深く愛されるいい女になりたいの!  悪い?  そしていつか”ゆかり”って名前のカクテルができるの  なんかロマンチックじゃない?」  「悪くないけどー マルガリータは死んだのよ  なんか嫌だわ」  「まあ そうだけど・・  それぐらいの恋愛がしたいってことよ」  「わかったわかった」  
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