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日曜日の朝8時―――
微妙に大きい洋風の一軒家が両隣にある家が悪く言えば小さいせいか大きく見えるのかもしれない。
今、家の中の伊名の寝室に、髪はサラサラのショートカットで色は栗色、顔は小さく目が大きくてとてもカワイイ顔をして
いる少女がいた。そして…
「起きろーーーーー!!」
少女のどでかい声が伊名の事務所兼家に鳴り響く。そして伊名はというと……
「うーん……後2時間程寝させてください……」
特にベットから起きようともせず後2時間寝させてという正に ぐうたら人の先駆けだ。
しかし少女も何だか策があるのかニタァと笑顔を見せる…
「じゃあ、あれ……しちゃうよ……?」
伊名は、その言葉を聞いた途端ベットから跳ね飛び起き上がった。そして一言。
「おはようございます。春様」
「うん!それで…よろしい。」
伊名に春と呼ばれた少女は嬉しそうだが何だか複雑な気分のようだ。
リビング――朝8時30分――
「おはよ……」
伊名はリビングで朝ご飯の準備をしている春に挨拶をする。
伊名は髪がボサボサで水色のパジャマ姿のままだ。
「シュン!あの後二度寝しやがってぇ~。おかげさまで私は朝から重労働ですよ!まったく……」
「ふぁ~」
でも特に伊名は悪気もなさそうに欠伸をするとゆったりと椅子に腰を降ろした。
「悪い悪い……眠りの神が降臨したみたいで……」
春は伊名の冗談を軽く無視する。
「じゃあ食器用意してて」
「あ~はいはい」
「はいは一回!」
「はーーーーーーーい!」
「うぜぇ!!」
春はムカついたのか伊名に包丁を投げた。マッハを越えているのか、キュイーンと不気味な音を発しながらそれは飛ぶ。
「うぉう!!」
包丁は伊名の頬をかすめ壁に刺さってた。しかも、結構奥までに食い込んでいたりする。
「すいませんでした……」
伊名は怖くなったのか素直に食器を用意し始めた。
ここから伊名達の今日が始まる――
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