飛鳥との別れ

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私が家に帰って少しすると、大きな雷が鳴り始めた。   ピカッと光って、ドカーン言う音がした。 かなり大きな音で、きっと近くに雷が落ちたのだろう。   外から、 『くぅ~ん、くぅ~ん』 という、か弱い鳴き声がする。   私は、外に出た。 すると飛鳥が、横たわってブルブルと震えていた。 本当に怖かったのか、どこかに隠れよとしたのか、暴れまわったのか、飛鳥の家の周りには血がついていた。   前に雷があった時よりも、雷の音が大きかったからかひどくおびえていた。 飛鳥が心配だから、私は飛鳥のそばにいた。 けど、飛鳥は横たわったままあまり動かない。 心臓がドクドクと、速まっているのが、伝わってくる。 何もできないけど、飛鳥のそばにいて、家族の帰りを待った。
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