第一章

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「……いちいちいちいち。アンタはうるっさい野郎だね、ええ!? お弁当くださいッ。これで満足かオイ! こちとらパンが潰れて腹ペコなんだよ!」  クロの説教をまともに訊かず、ひたすら弁当箱のおかずを小さい口にせっせと運ぶシロ。 「んなもん知るか! お前が朝、『今日のお昼はパンの気分だから弁当いらね~』とか訳の解らんことを抜かしたから作らなかったんだ! 恨むなら自分を恨んで弁当を返せ」  ギャーギャーワーワー  五月蝿く騒ぐ二人を気にもとめない1年C組は、ある意味上玉かもしれない。  まあいつもの光景で慣れただけなのだが。
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