第六章

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 なんだかいろいろと忙しかった(謎の焼身事件やら謎の少女にクロが昼飯を奢ったりした)土曜日の次の日。  つまり日曜日の、しかもその早朝に、ボロくさいアパートの一室・出雲宅にひとつの動く気配があった。  普通に考えれば、それはクロ以外にいないと考えるのが普通なのだが、ノソリノソリと動くその影は、どうもクロよりも小柄に見える。  となれば答えはひとつである。朝っぱらから活動を開始した人物は、クロの同居人・シロその人である。
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