プロローグ

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「肩がぶつかっただけ? だけだって? はっ! フザケんな!」  少し茶が入った、肩ほどまで伸ばした綺麗な髪。  多少吊り気味だが、キラキラと輝く深い瞳。  平均よりもやや下回る、可愛らしい小柄な身長。  綺麗とも可愛いとも言い難い、どちらも兼ね備えた整った容姿。  雨宮 白(あまみや しろ)。それが彼女の名前。人呼んで『シロ』。  シロは顔に似合わないセリフを吐くと、追い討ちをかけるように続けた。 「お前のその『ぶつかっただけ』のせいでどうなったと思う? 見ろコレを! 購買部で一番人気の焼きそばパンが潰れてパーだ」
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