どんなかお?

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夕方の電車は おれんじを散らしながら 哀愁と一匙の勇気を胸に 走っている気がする   ローカルな線を ゆったりと ひどく鈍い巨体を 世界に晒しながら     ふと   たくさんの愛着が この塊に感じられたのは 不器用なあたりが 私と同じだからだと思う   スライドされる セピアの残像を 張り付けた窓や   本当は苦手な退屈を 飲み込んできめられた道を走っている辺り   こういうこと 何人が考えただろうね ふと思う     ゆずの香りが 横切った気がした   それは昔日の残像で まだまだ卵のわたしが 佇んでいた痕だった
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