1016人が本棚に入れています
本棚に追加
洞窟
海の見える岩場に、小さな洞窟があった。
そこは、隠れ家。
たぶんイギリスの中で、一番安全地帯だろう。
誰が見ても、そこは、ただの岩場でしかないはずである。
洞窟にはいると、シェーレは落ちていた木に布をまき火をつけた。
明るくなると、そこには、いくつもの穴が開いているのがわかる。
洞窟内は迷路のようになっていた。
誰かが間違って入ったなら、確実に迷い命を落とすだろう。
ヘレンは必死でシェーレの後を追った。
どんどん進んでいくと、途中に鍵つきの扉が現われた。
シェーレは、ポケットから鍵を取り出すと、扉を開く。
道はまだつづいている。
開けては閉めるを何度繰り返しただろう。
「ここだ」とシェーレは扉を指さした。
最初のコメントを投稿しよう!