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光
次の日の朝。
俺は自然と目を覚ました。
普段ならこんな時間に起きることはない。
体の痛みもそこまで痛くない。
俺は寝ながら煙草に手を伸ばし、火をつけた。
気が付くとカーテンの隙間から一筋の太陽の光がさしこんでいた。
俺は煙草を左手に持ちかえ、右手で光に手を伸ばした。
光を掴もうと。
だが光は掴めない。
当たり前だ。
当たり前の事なのだが悔しかった。
俺にとっての光は……。
拓だった。
悔しくて。
涙が出た。
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