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「メイ先輩。なんか怒ってる?」
人気のない裏庭にたどり着くなり、少し前を歩いてた悠人がクルリと振り返って言った。
ええ、ええ。
もちろん怒ってますとも。
『よく気づいたわね』と褒めてあげたいところだけど、残念ながら今のあたしはそんな気分になれないの。
怒りMAX、最上級よ!
「あんたのカノジョらしい1年のミカちゃん。私の悠人先輩に手を出さないで下さい――だって! どうなってんの!?」
「ん――? どうなってんだ? ろうね」
どうなってんだろうね?
じゃないわよ!
「そんな惚(とぼ)けた顔したって、誤魔化されないんだからねっ!」
「……顔は元々だから」
あーもう!
「そういうこと言ってるんじゃないでしょう!?」
頭痛くなってきた。
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