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「悠人くん、あなたのカノジョは、誰なのかな?」
さぁ言え、言ってみろとばかりにあたしは、バンッ! と壁を叩いて悠人に詰め寄る。
話を聞いてみたら本当は別に怒るような事でもないのかもしれないけど、朝っぱらから年下の子に無遠慮に剥き出しの敵意を向けられて。
カチンときちゃってるあたしは、反対に涼しそうな顔してる悠人に余計に腹が立っちゃったのよ。
仕方ないじゃない。
「それはもちろん、ミカちゃん……じゃなくて、メイ先輩。でしょう?」
悠人は、悠人のヤツ!
あたしがその笑顔に弱いって知ってて。いや、知らないのかもしんないけどっ!
見るもの全てがとろけちゃうような、あたしが惚れた大好きな極上の笑みで。
事も無げにサラッと言ってのけた。
―――っ!
この天然野郎めっ。
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