怪物

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キキィーーーーーッ! 明が素早く運転席に移動し、思いきりブレーキを踏んだ。 ジープは川の数センチ手前で止まった。 ………セーフ 明はそう呟くとハンドルの上に俯せた 「…………今俺達が乗ってる乗り物も、明の世界のか?」 ブラッドはジープの中を見渡しながら、明に聞いた。 「ああ…………。そうだ。車っていうんだ。」 そういってから、明はまた深いため息をついた。 気がつくと日が暮れかけていた。 空が紅に染まっている。 こっちの世界も夕日は綺麗だな………。 外をハンドルにもたれた体制のまま眺めている明に、ブラッドが言った。 「この川を渡ったら、すぐにウールにつく。車はどうする?村っていってもかなりでかい。怪しまれるかもしれないぞ。」 「そうだな、ここに置いておこう。」 そういって、明達はジープを草むらに隠し、村へ向かった。
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