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「明…………助けてもらった時、お礼言ってなかったよね。ありがとう。」
マリアはそういって、明が座っていたベッドに腰掛けた。
マリアは俺の隣で話しを続けた。
「どうしてあの時、私を助けに戻ってきてくれたの?もしかしたら明も死んじゃってたかもしれないのに。」
マリアがこっちを見て言った。
「…………………。」
俺は少し考えてから口を開いた。
「誰かが言った言葉が、ずっと頭に残ってる事ってないか?」
「………例えば?」
「例えば…………怒られた時の怒声が頭に残ってるとか。」
「……………私はあんまり……」
マリアはそういうと、何かを考えるような感じで、ランプのぶら下がっている天井を見た。
「…………俺、前に上官に言われたんだよ。」
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