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明は質問をつづけた。
「皆の職業とか、年齢とか、そういう事を教えて欲しい。」
今度は、ウィングが答えた。
「俺は18才、マリアは17才、ブラッドは19だ。」
ウィングが話しをつづけた。
「俺達は、皆、平民だ。だから普通は戦場に行って戦ったりはしない。」
「平民?身分階級があるのか?」
「ああ。偉い順に、王族、貴族、平民、奴隷。」
「王族と貴族が特別待遇、だが、戦争の時は国の為に騎士や魔術士として戦わなければならない。」
「平民の中でも志願すれば兵士になれる。」
「俺達は平民で未成年だが、もう正式な兵士だ。もっともこの国の軍隊自体がまともなものじゃないけど。」
「あと、さっきも言ったけど、俺とブラッドは家族全員が、マリアは15才の妹しかいない。戦争孤児なんだ。」
それを聞いた明は、三人に言った。
「……………俺も、家族がいないんだ。殺された。」
「え?」
「戦争に勝ったあと、負けた国の犯罪者に。」
俺はそういうと、ため息をついた。
「……………じゃあ、明も俺達の仲間だな。」
仲間?
仲間か…………。
「ああ……………そういう事だ。」
明はそういって、小さく笑った。
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