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明は兵舎の隣に置いてあったハンヴィー高機動車のエンジンをかけ、アクセルを踏んだ。
ハンヴィーの後部座席には大量の銃や弾薬、ロケットランチャー等の重火器で、埋めつくされていた。
こんなにたくさん何に使うんだろう?
俺はそんな疑問を抱きながら、ハンヴィー高機動車を走らせた。
研究所がある施設は軍の警備基地の中心部にあり、5~6㍍はある厚いコンクリートの壁で囲まれていた。
何か用があるときは、ヘリコプター等で上から入るか、壁をくり抜いて作ったような、たった一つの地上出入口を使う事になっていた。
出入口には警備兵が15人程いた。
全員武装している。
俺が出入口に行くと、警備兵が、
「何の用だ?」
と、嫌な目つきできいてきた。
「ハンヴィーを研究所へ運べと言われたんで、持ってきました。通して下さい。」
俺は心の中で「黙れこのマヌケ!」と呟きながら、警備兵にいった。
「誰の命令だ?」
警備兵がそう聞くと同時に俺は即座に答えた。
「ライアン少尉。」
すると、警備兵はどこかへ電話してから
「ここから左にまっすぐ行ったところの駐車場に止めろ。あと、他の場所に行ったりするな。」
といった。
俺は、早いとこハンヴィーを置いて、寝たいと思いながら、アクセルを踏んだ。
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