最期の日常

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信吾の通う高校は家から自転車で10分圏内にあるため、なんとか遅刻をしずに着くことができた。しかし遅刻といっても始業時間まではまだ1時間の余裕がある。 信吾が遅れてならないのは、所属するサッカー部の早朝練習だった。 この部の監督である高野[タカノ]は何よりも時間に遅れる者に厳しい。入部当初は幾度となく遅刻をした信吾も、今では高野の逆鱗に触れまいと遅れることなく毎朝の練習に参加している。 信吾は早速部室へ行きユニホームに着替えると、スパイクの紐も結ばないままグラウンドに降りた。
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