最期の日常

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コートには既に全員集まっていた。 20人ほどの部員の中にその姿を見つけると、紐を結んだスパイクでリフティングをしながら駆け寄る。 「よっ!」 「おっ!間に合ったな!」 そう言ってボールをパスされた男は信吾同様器用にリフティングをする。 高津陽次[タカツ ヨウジ]と信吾は高校に入学して以来の大親友だ。 キャプテンの信吾と副キャプテンの陽次はツートップとしてチームを支える。また、二人とも180cm近い長身と端整な顔立ちで学年問わず女生徒からの支持も厚い。 「おぉ。今朝は危ないかと思ったけどな。 お、監督来たぞ。集合!!!」 信吾の一声で全員が高野を囲うように並んだ。
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