‡いつも、隣で‡

♥一人暮らし♥

｢ここが新しい私のお城かぁ…｣

引越しを祝ってくれそうな、雲一つ無い晴天。
そしてここは、とあるマンションの一室。

私、平野紅梨は今日から一人暮らしをします！

ドキドキと高鳴る心臓を抑えて、玄関のドアをバーンと勢いよく開ければ、そこには……

｢うわ…広くて使い易そう…｣

綺麗なフローリングにはシンプルなテーブルと真っ白いソファが、ひかえめに置いてあって…私には勿体ないくらい！！

｢一人ってちょっと不安だけど…ちゃんとやっていけるよね？｣

私は肩にさげていたバックの中から、綺麗なフレームに入った写真を取り出した。

私の大切なもの。

｢お父さん…お母さん…。｣

写真の中で笑ってる二人の姿を見つめた。