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「まぁ……この夢の事、思い出したか?」
「思い出したというか……まぁ、一応な」
「じゃぁ……この気配も分かるか?」
「なるほど……最近眠りが浅いと思ってたんだ」
「そう……ヤツが復活するぞ。このままだと……」
「なんか今の夢の様子だと、アイツが事後処理を全て引き受けてくれたみたいだが……どういう事になってるんだ?」
「先に死んだ俺が詳しい事を知っているわけがなかろう。わかっていることは生き残ったヤツが事後処理をしたということとぐらいだ。死ぬ確率はかなり高かったからな……」
「って事は……そうか、あの家がその家系ってわけか」
「そう言う事だ」
「な~るほど……わかった、俺も一応名家の跡取り候補ってヤツだ、なんとか折り合いを付けてみる」
「じゃ、よろしく頼むぜ、俺……」
「ああ、全力を尽くすよ……俺!」
その後、やはり同じ魂の人間なのか、同時にパンチを繰り出し、クロスカウンターで目が覚めた。
携帯電話がなっている……弟の深代からだ。
「はい、もしもし?」
「あ、兄貴? ちょっとブラバンの練習で遅れたんだけどさ……もうちょっと遅くなるから親に晩ご飯遅らせて……いや、晩ご飯は後ででいいって言っといて」
「わかった。ただし……」
「ただし?」
「日付は越えるなよ?」
「わかってるよ兄貴!」
「じゃ、綺麗な歌声の彼女によろしくな」
……ッピと最後に一言言って、電話を切った。
「お袋~、深代のヤツが友達の家で遊んでいて遅くなってさあ、飯も置いといてくれって~」
伝えるべき事を伝えて彼は夕食にする事にした。
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