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「……名詞とかを補足的に説明するときに……」
……意味がわからない。
優華は不機嫌になりながらも一生懸命ノートを取る。
ただ、難しすぎてわからないが。つまるところ優華は英語が苦手だった。
その逆に隣の浅倉は涼しい顔で発言している。
「今日はここまでだ」
あぁ、今日もわからなかったなぁ。今度のテスト範囲だよね、ここ……。
そう思い、憂鬱な気分に浸っていると美香が優華の肩をぽんと叩く。
「何落ち込んでるのよ!英語が苦手な天才少女!!」
「英語苦手だから天才じゃないわよ!」
「ハハッ。あ、そうそう。さっき先生から伝言で『今日HR終わったらすぐカウンセリング室に来てほしい』だって!優華何したの?」
「え?私?何にもしてないよ……」
「あ、もしや先生からの愛の告白?(笑)」
「キモいから!!私には和也がいるからほかの人は眼中にありません。ってか何よ、最後の(笑)って……」
「(笑)は(笑)よ。まぁ放課後私もついていってあげるから」
「うん……」
こういうとき親友は心強い。
時は流れ、放課後。
優華は美香と共にカウンセリング室に入った。
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