怪奇の浄化

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「クロ、最初はどうするんだ?」 人が集まる前に俺が聞いてみた。 「とりあえず4人が昨日の夜何してたかを聞いてみないとね。もしかしたらそれでわかるかもしれないから。」 わかるって…もうクロには犯人の目星がついてるってことなのか? 他の皆も少しびっくりしている。   そんな話をしてるとまず長谷川 真一がやってきた。 家が近いのか、呼び出してから来るまで15分もしていない。 「あれ?まだ俺しか来てないのか?もう少しゆっくり来ても大丈夫だったな。ふぁ~ぁ。」 まだ眠いのか、あくびをしている。友達が死んだっていうのに…。   少しして女の子が二人入ってくる。近藤 麻里と清水 文だ。 この二人はやはり少し気まずそうにしていた。入って来たのはいいけど二人だけで小声でなにか話している。   最後に半田 仁志が来て、これで全員そろった。   「さて、全員そろったことだし、もったいぶらずに本題に入ろうか。」 クロが切り出す。 「長谷川君。」 「な、なんだよ。」 いきなりクロに名前を呼ばれて少しびっくりしてるようだ。 「君は昨日の夜何をしてたのかな?」 「そんなのお前に関係ないだろ…。」 「僕には関係ないけど、君がこの事件の犯人かどうかを判断するのに大きく関係してくるんだけどね。」   少し考えて仕方なく話し始めた。 「わかったよ…。昨日の夜は家を抜け出して友達と遊びに行ったんだ。」 「それは何時頃から?」 「多分10時過ぎくらいだな。」 え…、それってちょうど犯行を行えるんじゃないのか?
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