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夜の12時、俺達は校門に集まっていた。
ちゃんと入り口に鍵をかけられても入れるように、俺達のクラスの窓の鍵を一つ開けたままにしてきた。ちょうど一階だからね。
「よし。それじゃあ行くぞ!」
大知が先頭を切って校舎に入る。
クロは付いてきたけど、無言のままだ。
心の中でちょっと脅かしてやろうと思ったのは内緒だな。
「それじゃあ上から見て行こう。」
秀二がそう言ったので、俺達は4階へと向かった。七不思議では音楽室からピアノの音がするらしいけど…。
というかやっぱり夜の学校は少し不気味だ。
「ねえ、敬介君。電気は点けないの?」
クロが小声で話しかけてくる。
「そんなことしたら幽霊を調べに来た意味がないだろ。」
「いや、別に出なくていいんだけど…。」
「ハハハ…、本当に出たらどうしようかね…。」
「え!?」
そう動揺したクロはあえて流してあげよう。
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