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「お前ら、こんなことをどうやって調べたんだ?」
「そりゃあもう手分けしてあちこち聞きまわったんだよ。学校の中だけじゃなくて、中学の同級生の家にも押しかけて聞いたりしたし。」
大知が大変さを伝えるかのように必死に語る。
「これだけで断定はできないけど、この関係の中で一波乱あってもおかしくないだろ?」
秀二に言われるまでもなく、確かになにかありそうだ。むしろこの関係で今まで波が立たなかったほうがすごいと思う。
「そしたら今度はどうすればいいと思う?」
俺は秀二に聞いてみた。
「そうだね…。もう一回こいつらを集めて話を聞いてみたいのもあるけど、やっぱり先にあの探偵さんの考えも聞いておきたいかな。」
「クロだな。それじゃあ今日の放課後に皆でクロの家に集まろうか。」
「わかった。唯達にもそう伝えておこう。」
こうしてクロの家に集まることが決まった。
また一歩、比嘉 祥子自殺の真相に近づけるかもしれない。それともただの見当違いか。
そんなことが頭を駆け巡り、その日の授業はほとんど入って来なかったと思う。
もちろん、舞の暗号も…。
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