怪奇の調査

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クロの家に着くと皆はまず本の数にびっくりする。元々はダンボールに封印されていた本たちだけど、俺が一つずつ出してやってる。 クロの家には大きな本棚が何個かある。そこに本を並べていくと小さな図書館になるのだ。 おまけに本の種類も豊富にある。 俺達の中で、秀二が特に目を輝かせている。 「これ少し借りてってもいいかな?」 「それは後にして先に事件の話だろ。」 「あ、そうだった。」 秀二も本の虫の一人だ。だから頭いいのかな? でも俺も本は読むのに…。不公平だ。   頭の中で不平を言ってみたけど、すぐに事件の話に入る。 「探偵さん、まずこれが僕達が調べてわかったことです。」 そう言って秀二が今朝俺に見せた手帳をクロに差し出す。 「どれどれ。」   クロはその手帳を少し眺めて口を開く。 「確かにこの関係から何か起きてもおかしくないけど、かといって必ずしもこの中でトラブルがあるとは断定できないよね。」 「そうか…。やっぱり集めて話してみないことにはわからないか。」 「クロは今のところどう思うんだ?」 俺が口を挟む。 「僕もやっぱりこの中に何かあるとは思うかな。でもまだ自殺につながるような大きな理由はわからないよ。」 クロでもだめか…。 「そしたら明日、皆は学校でこの子達を集めて待っててよ。放課後に僕も学校に行くから。」 「そうだな。やっぱそれが一番速いみたいだな。」   今度は新しい事実をあいつらに突きつける。いよいよ核心に近づけるかもしれない。
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