プロローグ

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「そういや敬介達は春休みの間どこかに消えてたよな?あれどこに行ってたんだ??」 「え!なになに?もしかして二人だけで旅行?」 大知と利奈がからかってくる。一回舞と目を合わせてしまった。 「ちげ~よ。ちょっとセレブのパーティーに参加してきたんだ。」 「へぇ、それどんなのよ?」 大知に聞かれたので俺達は「八掛島」事件の話をした。 そしてもちろんクロの話も。   クロというのは家の隣に最近引っ越してきた変人のこと。名前は「白取」って言うんだけどそれでは呼ばない。毎日黒いジャージでゴロゴロしてるから「クロ」なのだ。   とにかくおかしいけど憎めないやつ。俺と舞は春休み中ほとんどクロと一緒にいた訳だ。 そして事件というのも、クロには面白い肩書きがあるから。   「探偵」   普段の様子からは全然想像もつかないけど、こいつの推理力は本物。ほとんど証拠がないと言ってもいいような事件を解決している。それが「八掛島事件」なのだ。 なんでも本人は他にも色々と解決してるみたいだけど、話してくれない。まあそのうち話してもらえるかな。   確かにあの時は凄かったけど、こっちに戻ってきたらまただらしないやつに逆戻りしてる…。本当に同一人物なのかと疑うくらい。   そして今回もクロに活躍してもらうことになる…。
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