怪奇の浄化

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「それじゃあ次に半田君、君はどうしてたのかな?」 「どうしてたって、家で勉強してたけど。」 「それを証明できる人は?」 「勉強してるのに証明がいるんですか?」 「うーん、まあいいかな。」   今度は近藤 麻里と清水 文のほうを見る。 「残りの女の子二人は?」 「私は家でテレビ見たりしてたけど。」 「私も家にいました。」 二人ともちゃんと家にいたようだ。   「ふむふむ、大体わかりました。それじゃあ順を追って事件を説明していきましょう。」 …わかったって、犯人もわかったのか? そんな俺をおいてクロが続ける。 「まず昨日の夜、おそらく犯人と被害者の氷川 浩太は一緒に窓から教室の中へ入った。そして何らかの方法で一旦被害者を眠らせた。それこそ殴ってでもいい。次に並べた机に被害者を乗せ、水道から汲んできた水をそのまま浴びせる。使ったものを処分し、冷房のスイッチを入れ、そしてトリックを使って密室を作り逃げ去った。というのが僕の推理です。」 さっき俺達と話してたのと同じだ。 「そして肝心の犯人は…、半田 仁志、君じゃないんですか?」 え…?なんで半田なんだ?アリバイから言ったら長谷川じゃ…。
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