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『・・・う・うぅん』
絵里子は《バドム!》っという激しく扉の閉まる音で重たいまぶたをゆっくり開けた。まるで宇宙の果てにいるかのような暗闇が広がる。絵里子がまぶたを開けた時の第一印象だ。
『・・・こ、ここは・・どこ?』
訳がわからないまま絵里子はがむしゃらに手探りで辺りを探った。
・・・・・・何もない。
さっきまでは重くのしかかっていたはずのまぶたが急に軽くなり、頭が冴え始めた。
『おかしい!!』
そう直感的に何かに気づいた絵里子は大声をあげて叫んだっ!
『助けて!誰か!誰かいませんか!』
しかし森の奥にいるかのような静けさだけが辺りを包みこんだ。
『・・・・・ダメだ』
そう思って一歩、また一歩、少しづつ後退りを始めた。その時!絵里子は何かにつまづき倒れた。
恐怖と不安が絵里子の心を激しくむち打つ。
『落ち着け、落ち着け、大丈夫、大丈夫』
何度も自分にそういい聞かせ、ゆっくりと震える体を起こし始めた。
暗闇にも目が慣れ、次第に辺りがぼんやりと見え始めた時、絵里子は足元に何かの気配を感じた。
『・・・こ、これは!?』
絵里子が触ったモノとは?そして絵里子は何処にいるのか・・・?
次回 哀しみの果てに
『再会』
君は哀しみの果てに何かを見る
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