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「なぁ、岬。あの魔術なんなんだ?」
「へ?」
気のない返事が返ってくる。
「ほら、サイクロプスの腕がきえたろ?あれだよ」
すると笑顔で彼女は答えた。
「ん~。なんていうのかな…あれは、元の姿に戻したの」
「は?」
「だからね。最初の最初。まだ形がなかった時、つまりサイクロプスの腕、という形のなる前の分子…いや、原子レベルまで、巻き戻したんだ。」
ほぇ~。
「お前、すげぇな…」
素直な感想を言う。
そして、岬は俺に振り向き、自分の唇に人さし指を立て、こう言った。
「な~に。初歩的なことだよ。ワトソン君。」
あなたはどこの名探偵ですか…
それに、初歩的じゃねぇよな。
こうして俺達のグループだけ物凄い速さで課題をクリアしたのだった。
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