渦巻く

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あたしはいつも彼女の側に居て友達として仲良く毎日、今を実感し笑いながら過ごしている。苦労や現実、悲しみなんて物は感じないでただただ楽しさだけを感じる。今だってそうだ。きっとこれからもそうだ。実際楽しさを感じてる。でもそんな中でも極たまに自分の心の奥の泥沼な気持ちに目覚めてしまう。きっとこれからもそんな残酷な日々が続くだろう。彼女とあたしとの戦いと同時にもう一人のあたしと戦う事にもなる。凄く辛い。苦しい。でも口が避けてもそんな事を口にする事は出来ないだろう。自分の気持ちを伝えた瞬間この友情は無くなるだろう。友情というものはその時は固く結ばれているようでそれが永遠に続くと考えてしまう。でもある事情をきっかけに何もかもなかった様に反転し、今まであった友情は脆くも崩れさる。 だから伝えてはいけない。自分の今の居場所を維持するためには伝えてはいけないのだ。 だからこの意思を彼女に永遠に伝える事は無理だろう。出来ない。 彼女があたしを苦しめる。同時にあたしがあたしを苦しめる事になる。 彼女があたしの気持ちに気付く事はこの先ないだろう。あたしが伝えない限り。出来るものなら今すぐにでも伝えたい。伝えたらどんなに楽だろうと思う。でも伝えた先に一体何が残るだろう。たった一言を言った時、その後は今まで通りうまくは行かない。楽を引き換えに暗く更に辛い日々が待ち構えているだろう。
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