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広い海原に、他から拒絶されたかのようにぽつんと存在する無人島。その中央には、巨大建造物が静かに佇んでいる。
私たちの研究施設だ。
建物の地下二階、暗闇の研究室には大型の機械が数台と私を含む六人の研究員が棒立ちしていた。
「ついに……やりましたね、教授!」
私の隣にいる私の同僚、即ち助手が、興奮気味に叫ぶ。
これまた興奮した面持ちの教授。
それもこれもこの直径一メートル程の巨大円盤が原因である。それを私達が全方から取り囲んでいる。
「ああ、やったな」
教授は白衣から〝ニンテ●ドーDS〟を取り出した。
別に尊敬してないのだが、一応プロジェクトリーダーで教授のナオハラである。
「さあ、最終確認実験を始めよう」
DSを起動するナオハラ教授。私は指令に従い、円盤の側面部に突出したスイッチを触った。
「よし! 連動成功だ!」
円盤はブンブン唸っている。
ナオハラのDSカード〝ダイヤモンド〟は、今ちょうど四天王戦に入った処だ。
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