断望の光

2/8
前へ
/49ページ
次へ
あたしは花町を歩く   懐かしい廓の裏口から慣れた手で   『女将さん…?』   店開き前とはいえ廓は静か過ぎる   『女将さん?』   私は廓の中を歩く   数人の子しかいない廓の女将さんの部屋   時間を忘れてた様に呆けた女将さんが   あの女将さんとは思えない程…   疲労困憊で…   何より覇気なかった…       『ちょいと女将さん!?』   あたしは女将さんを揺すった     『あぁ…あんたか…悪いね…わざわざ来てもらって…』   女将さんは重そうに腰をあげ   座り直した…  
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

336人が本棚に入れています
本棚に追加