断望の光

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『お前がもう一度守立てたらいい お前は僕が惚れた花魁だ 出来ない訳がない でも芸子としてだけだよ』   あたしは開いた口が塞がらなかった   家に入ったあたしに廓に戻っても良いと言う     旦那様は念を押す   『 芸子としてだけだからな』   あたしなら…   守立てられる…   あたしは花町一番の花魁だった     あたしは旦那様に頭を下げた     『ありがとうございます』   と…   ごめんなさいとは言わない   あたしは廓という実家を守りに行く   旦那様はそれをお許しになって下さった    
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