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「じゃあね、さよなら。」
佳織は席を立ち、店を出た。
彼女に何も声をかける事ができないまま
彼女はそのまま視界から消えていった。
続かなかった。
好きだと言われ、その告白をまんざらでもなく受け、付き合う。
彼女の事を嫌いになった訳じゃない。
むしろ今でも好きだと思う。
ただ重かった。
毎日どうでもいいメールを何十回とやり取りし、
会う度に好きかどうか、どれくらい好きなのか、を聞かれる。
電話に出なければ何処にいたかしつこく聞いてくる。
趣味や仕事と私のどっちが大事なの と比べようがない物を引き合いにだした質問をしてくる。
それが耐えられなくなった。
そして
それを正直に伝えると彼女は自分の元から去っていった。
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