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幹線道路上がって下ってまた上がったところを右に折れて住宅地へと入りこみ惰性で坂道を駆け下りてくと右手に小学校のプールが見えてくる。 「こっち通ったほうが早くね」 「あいよ」 原付は右に曲がった。 小学校の校庭を横切る。 運動場に土煙があがる。 パパパパアァ パパパパアァ パパパパアァ ≡≡≡ じいちゃんは先月まで入院してたんだけど症状がよくなって家に戻ってきて、何か食べたいもんあるかー?とおかんが聞くとふぉほほほーと答え遠慮せんでいいよとまたおかんが聞くと大福と答えじゃこれ食べんちと苺大福を差し出したところ苺を喉につまらせて再度緊急入院してしまったおちゃめな老人。 年取ると嚥下力が弱まるらしい。 てゆうか、大福食わせようとするおかんもおかんだけど。 病床。 白いカーテン。 チューブにつながれたじいちゃんはなんだか惨めだ。 ≡≡≡ 「邪魔くせぇ」 と俺。 「なんか云った?」 とれいら。 「なんでもねぇ」 小学校の図工室前にある古井戸の横を通りすぎると暗渠を塞いでいる鉄板が跳ねる。 ガゴン ゴロゴロ ゴロゴン
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