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パパパパアァ
パパパパアァ
パパパパアァ
甲高い派手な音がして原付に乗ったれいらがやってくる。
「やっほ、柊ちゃん」
中古のDioが家の前でぴしっと停まる。
金髪のストレート。
白地のアディダスのジャージ。ピンクのビーサン。
れいらは近所の幼馴染で俺といっしょでぷらっとしてる冴えない若者。
「よう」
と俺は云う。
「いいとこに来たな」
れいらは手をあげて応える。
「ポポちゃん遊べなくなっちゃったから柊ちゃんと遊ぼうと思って」
「ポポの代わりかよ」
「えへへ」
「いまそっち行くから」
「あいよぉ」
れいらが笑った。
金髪が揺れる。
「ちょっと待った」
とおかん。
「逃げようったてそうは行かんぜよ」
割烹着のポケットに手を入れた立ち姿が坂本竜馬に見える。
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