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『あんまり悠長にしてる時間もないんだけど…、とりあえずその血塗れの服じゃ何処にも行けないし、私ので悪いけど着替えて頂戴ね』
と、お姉言葉の男は背負っていたナップザックを差し出した。
『どうも…すみません』
何だかお姉言葉の男の言動ですっかり忘れていたが、俺はさっきのあの女の血をかぶったままだった。
差し出されたナップザックの中にはタオルとTシャツとジーンズが入っていた。
とりあえずタオルで血を拭いTシャツだけ拝借した。
『やっぱり私のだとちょっと大きかったかしら?』
『いえ…大丈夫です。Tシャツだけお借りします。助かりました、ありがとうございます。』
『あら、貴方礼儀正しいのねぇ。私、そういう子好きよ~💕』
と、お姉言葉の男はウインクした。
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