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「…ハァ…」
しばらくの沈黙の後、ダイが溜め息を吐きながらわたしの腕を離す。
「…。」
「…
わかったよ。」
ダイはわたしに背中を向けて歩き出す。
「ダ…」
「ダイくんッ!」
アオイの叫び声にわたしの声はかき消される。
「待って!」
アオイがダイを追いかける。
「…ッ…!」
アスファルトに涙が落ちる。
どうしていつもアオイさんより
わたしはダイの傍にいられないの?
1秒でも先に
出会えなかったの?
ダイがどんどん遠くなる。
「…ッ…ダ…イィ…ッ」
ダイ…
「キミお嬢様!?」
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