♥見上げてごらん♥

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「…ハァ…」 しばらくの沈黙の後、ダイが溜め息を吐きながらわたしの腕を離す。 「…。」 「… わかったよ。」 ダイはわたしに背中を向けて歩き出す。 「ダ…」 「ダイくんッ!」 アオイの叫び声にわたしの声はかき消される。 「待って!」 アオイがダイを追いかける。 「…ッ…!」 アスファルトに涙が落ちる。 どうしていつもアオイさんより わたしはダイの傍にいられないの? 1秒でも先に 出会えなかったの? ダイがどんどん遠くなる。 「…ッ…ダ…イィ…ッ」 ダイ… 「キミお嬢様!?」 .
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