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「…キミお嬢様はいつも、お一人で抱え込んでしまわれる悪い癖があります。」
山本が寂しそうな目でわたしを見つめる。
《…おまえさ…
今何考えてんの?
俺には全然わかんねぇんだけど。》
《ただ泣いて、作り笑いして…
それじゃわかんねーって。》
《万引きのことも、家のことも、ずっとおまえが言うまで待ってんだけど?
半年以上一緒にいて何で俺はおまえのこと何も知らねぇの?》
「…
ごめんなさい…
もうこんなことしませんから…。」
「…
わたしは…何も相談していただけないことを言っているんです。」
山本がキミの手を握る。
「…。」
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