恐い噂

美白エステ

　ニキビの染みが多くて困っていた女の子がいた。
　　　　　　　　　　　　　　　彼女はとあるエステに通いはじめたが、なかなか思ったような効果が得られない。
　　　　　　　　　　　　　　　そこで彼女は名案を思いついた。
　　　　　　　　　　　　　　　エステをはしごして、回数を増やせばいいのだ。
　　　　　　　　　　　　　　　そこで毎日三軒のエステに通いだして一ヵ月がたったころ、彼女の顔の皮膚はツルツルになった。
　　　　　　　　　　　　　　　これで十分だと思った彼女は、エステ通いをやめた。
　　　　　　　　　　　　　　　やがて夏が来た。
　　　　　　　　　　　　　　　ところがどんなに暑い日でも、彼女が顔に汗をかくことはなかった。
　　　　　　　　　　　　　　　これはおかしいと思って皮膚科に行くと、医師から
　　　　　　　　　　　　　　　「顔の毛穴が全部ふさがっています」
　　　　　　　　　　　　　　　と言われた。
ピーリングというくらいで、顔の皮膚を削りすぎたためそうなってしまったのだ。
　　　　　　　　　　　　　　　彼女は今も気温がどんなに高くても、顔に汗をかくことはない。