プロローグ

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━━━2108年、3月… このときの世界は荒れていた。 一年前に勃発した日米戦争をきっかけとして、世界中の国々が軍事力を増強し、他国にむけて侵略を始めようとしていた。 外交関係、他国との貿易、様々な問題をとおして起きるいざこざ…。 なにもかもが、この世界を変えてしまうような火種なのだ。 かつてない戦争がいますぐにでも始まろうとしている。 そんななかで斬龍隊は、いつものようにASA(アジア同盟)軍の厄介者として、過酷な戦場へと駆り立てられていた。 このときの斬龍隊も、もっとも過酷な土地と言われるカザフスタン・西アジア地区で任務を行っていた。 なぜカザフスタン・西アジア地区が過酷な土地と言われるのか…。 それは、カザフスタン・西アジア地区がどの連合国にも参加していないことにある。 つい五年前まで、独裁的に国を統一していた大統領が、どの連合国にも断固として加盟しないことを決めつけていた。 だが一年前、日米戦争という世界の混乱に乗じて、カザフスタン・西アジア地区の大統領が暗殺され、治安は悪化し、様々な分裂をおこないだした。 もちろんASAも、どうにか国をまとめようとしたが、そこに案の定他の連合国が介入してきたのだ。
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