~出会いまで~

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「いやいや、泣くの早いし!ってか私は泣かない自信あるし⤴」と自分に言い聞かせるように私は言った。そこへ「御新婦のお友達の佐藤様(香緒里)と高橋様(私)でしょうか?」と式の係の人が来た。やべー来ちゃったよ💦さらに緊張UPしながら「はいそうです」と答えた。その後すぐに係の人に誘導され、前の方でスタンバイすることになった。緊張は高まるばかりで、新郎の友人のスピーチなんか耳に入ってこない。香緒里と二人で一生懸命考えた手紙を何度も読み返したが頭に入ってこない。 「では続きまして、御新婦のご友人を代表されまして…」きゃーっっっとうとう来た!!緊張しながらも香緒里と目を合わせマイクの方へ歩いて行った。〈大丈夫!大丈夫!打ち合わせ通りにやれば大丈夫!落ち着いて!〉と心の中で呟いた。スピーチの前半は私の担当だった。一度深呼吸をして「えっちゃんとは小学校時代からの友達で…」と話始めたとたん、私の目から大量の涙が溢れだした。今日はメイクも何時もの倍時間かけてばっちりだったし、絶対泣かないつもりだったのに涙がとまらない。「ずっとずっと一緒に………ヒック、ヒック……」涙で中々声にならない。
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