第1章:S男

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顔を上げて、右を向くと ──案の定、転校生がいた。 「初めまして、一ノ瀬さん。仲良くしてぇな?よろしく~★」 そう言って、胡散臭く笑った。 『どーも、よろしく』 私は今度はニコリともせずに言った。 「じゃあこれでSHRも終わりにする。皆、鳴海と仲良くしろな~」 「「は~い」」 そう言って岡ちゃんは教室から出ていった。 「アンタ「鳴海く~~~~~~んっ!!!!」 転校生が、私の耳の近くで、ボソッと何かを言おうとしていたが それは転校生の周りに来た女子達の声で遮られた。 再び寝る体制に入ったが、転校生に対する女子達の質問責めがかなり騒がしく、寝れなかった。 キーンコーンカーンコーン ここで、1時間目始まりのチャイムが鳴り 「じゃあ鳴海君っ!!次の休み時間に、また色々聞かせてねっ」 そう言って女子達は自分の席に戻っていった。 …何?ってことは次の時間も寝れないわけ…?
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