第13章

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『ふと思ったんだけど……耀の事を嫌ってる割りに、紗英気にしてない?』 『昨日、あんだけしつこく付き纏ってた人が来なきゃ気にもなるでしょ』 (それもそうか……) 紗英が言う事も一理ある。 でも、気にしたところで私には関係ない事だ。 私達は帰り支度をし、家へと帰った。 次の日の朝も、耀はバス停には現れず、学校で逢う事も無かった。 そしてそれが1週間程、続いた。 『耀君、可憐ちゃんの事諦めたのかね』 『だと嬉しいんだけど』 私は口ではそう言ったが、耀が来ない事を“寂しい”と感じていた。 何でそう思うんだろう。 私はこの“寂しさ”が何なのか、この時はまだ分からずにいた。 .
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