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その後、尚兄と少し話して私は“はるひ”を後にした。
家に帰るバスの中で、私の後ろの席に座っているカップルが喧嘩を始めた。
真後ろの為、聞きたくなくても勝手に耳へと会話が入ってくる。
『だから、委員会の話しをしてただけだって』
『随分と楽しそうだったけど?鼻の下伸ばして、デレデレしちゃってさぁ!』
『してねぇよ!妬きもちも大概にしろよ?』
『デレデレしてる方が悪いんでしょ!』
どうわら彼女は彼氏が女の子と話すのが気に入らないらしい。
(浮気してる訳じゃないんだから、それくらいで怒るなよ……。)
と、心の中で、彼女に突っ込む。
他の女の子と楽しく話して……。
(…………?)
私の中で何かが引っ掛かった。
女の子……楽しく……
尚兄の言葉が頭に浮かぶ。
“彼が女の子と、仲良く腕を組み楽しそうにしているところを、可憐が見てしまいました。どう感じる?”
私の答えは“ムカツク”。
これじゃまるで……。
後ろに居る彼女と……。
同じ……?
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