第15章

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次の日、いつもの様にバス停に向かうとそこには……。 『おはよう』 紗英ではなく耀が居た。 一週間振りに逢った耀は、いつもと変わらずそこに居た。 『……おはよう』 私は顔を見る事が出来ずに俯く。 顔は赤くなっていないだろうか……。 『一週間、俺に逢えなくて寂しかった?』 私の顔を覗き込みながら耀が言う。 『なっ!全然!!ちっとも寂しくありませんでした!!』 そう言って、私は顔を背ける。 寂しかったなんて、口が裂けても言える訳がない。 『そこまで否定しなくても……』 横目で耀を見ると、シュンと落ち込んでるいる。 その姿が仔犬みたいで、可愛く見えた。 『ところで、一週間何してたの?』 『えっ?気になる?』 さっきとは打って変わり、パッと耀の表情が明るくなる。 その瞬間、私には耀の頭に犬耳とフワフワな尻尾が見えた気がした。 (ここに仔犬が居る……) 『気になりません!』 『いやぁ、親父が突然、仕事手伝えってさぁ』 『だから、気にならないから話さなくていいし』 『嫌だったんだけど……』 私の話しを聞かずに、耀は話しを続けた。 .
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